前回はシングル・プレーン・ゴルフの産みの親、モー・ノーマンに付いて書きましたが、そもそも何故シングル・プレーン・ゴルフについて書いているかと言うと、実は私、最近シングル・プレーン・ゴルフで絶好調(自分にしては、です)になってきたからです。
もともとは、5年程前にChoiceと言うゴルフ雑誌(残念な事に2024年4月号で休刊になってしまいました)でモー・ノーマンの事を知り、それがきっかけでYoutubeで色々とモー・ノーマンについてサーチしている時にシングル・プレーン・ゴルフ・アカデミーというアメリカにあるゴルフスクールの存在を知りました。
ここでちょっと長くなりますが、シングル・プレーン・ゴルフ・アカデミーについて説明します。アカデミーの主催者はトッド・グレイブスという人です。彼は若い頃、色々なコーチに教わりながら、自分のスウィングが見つけられずに悪戦苦闘するプロゴルファーでしたが、ある日友人のプロからモー・ノーマンのスウィング・ビデオを見せてもらい、その独特のスウィングに大変興味を持ちました。それでもっと深くモー・ノーマンの事を知ろうと、彼に会いにモー・ノーマンのゴルフクリニックに赴き、そこで実際に彼のスウィングを目の当たりにして大きな衝撃を受けました。そしてこの時のモー・ノーマンとの出会いがその後のトッド・グレイブスの人生を大きく変える事になります。トッドは個人的にもモー・ノーマンと親しく親交を重ね、モー・ノーマンの友人&一番弟子、そしてなによりもシングル・プレーン・ゴルフの第一人者になった訳です。
トッドにはティムという同じくプロゴルファーのお兄さんがいました。ティムもモー・ノーマンのシングル・プレーン・スウィングを学び、二人してシングル・プレーン・スウィングでUSツアーを戦っているうちに、「シングル・プレーン・スウィングのレッスンをして欲しい」という要望が来るようになり、プロとして試合に出ながらレッスンをしていました。ところが次第にレッスンの方が忙しくなり、結局2000年にシングル・プレーン・ゴルフ・アカデミーを開校してティーチングに専念する事になりました。
シングル・プレーン・ゴルフ・アカデミーは今では大盛況の様で、2020年の売上が700万ドル、日本円に換算して約10億円という事ですから、ゴルフスクールとしては凄い売上です。
と言う事で、シングル・ゴルフ・プレーン・アカデミー/トッド・グレイブスはYoutubeでシングル・プレーン・ゴルフについて沢山の動画を上げています。私は5年前に熱心にその動画をみて、また彼が書いたThe Single Plane GolfSwing という本を読んでシングル・プレーン・スウィングに取組みました。結局それから2~3年は、シングル・プレーン・ゴルフをやっていましたが、今度はチャーリー高沖という藤井かすみのコーチをしていた人がやっている「ちゃごるTV」という動画を見る様になって、ちゃごる理論のハンドファーストのスウィングをやる様になりました。
何故、シングル・プレーン・ゴルフからちゃごる理論に変えたかと言うと、シングル・プレーン・ゴルフとちゃごる理論は実は非常に似ている部分が多くて、シングル・プレーン・ゴルフの良い所を残しながら、シングル・プレーン・ゴルフで私がちょっとなじめなかったフィニッシュの形を変えられるかな、と思ったからです。シングル・プレーンゴルフではフィニッシュまでべた足で、左ひざも伸ばさずに曲げたまま。右足のヒールアップもしません。その結果、左足に全体重がのって右足はつま先立ち、体の正面はターゲット方向を向いて、シャフトが首に巻きつく、といったカッコいいフィニッシュにはなりません。シングル・プレーン・ゴルフはフィニッシュだけはイマイチだな、と思っていたところで、ちゃごる理論に出会いました。
実は、シングル・プレーン・ゴルフをやっていた頃、メンバーコースで組み合わせでまわった同伴のメンバーの方から「シングル・プレーン・ゴルフをやっているんですか?」と聞かれた事があります。その方もトッド・グレイブスの動画を見ていて、私のスウィングを見てすぐわかったそうです。その方は「シングル・プレーン・ゴルフは結局チャゴルと同じだよね。」と言っていました。わたしはチャゴルというのはてっきり韓国のプロゴルファーの名前だと思い、家に帰ってネットで調べましたが、そんな名前のゴルファーは見つかりませんでした。結局その時はチャゴルというのが何なのかわからずじまいでした。
それから1年程たって、横田真一のYoutubeを見ていたら、チャーリー高沖がゲストで出演していて、その人がちゃごるTVというYoutubeチャンネルをやっている事を知りました。その時点ではまだ、同伴メンバーの方が言った「チャゴル」がちゃごるTVの「ちゃごる」だとは思いませんでしたが、ちゃごるTVの動画を見ているとチャーリーさんが、逆手にするとか切り返しでヘッドを落とすとか、モー・ノーマンと同じ様な事を言っているのを見て、「あ、あのメンバーの方はちゃごる理論の事を言っていたのか!」と漸く1年後に合点が行きました。
そんなことから、モー・ノーマンの理論も取り入れていて、尚且つ普通のカッコいいフィニッシュがとれるちゃごる理論の方をやってみる事にしたと言う訳です。
ところでちゃごる理論はモー・ノーマンを参考にしているという事がハッキリとわかる動画が1年程前にでました。だーれも腕を反対に回してる事に気がつかない【バーティカルドロップ】 (youtube.com) そのものズバリ、「バーティカル・ドロップ」っていう言葉がついに出てきました!バーティカル・ドロップっていうのはゴルフではモー・ノーマンが言い始めた言葉だと思うので、これで間違いありませんね。
ちょっと話が長くなってきたので、ではなぜ私がまたちゃごる理論からシングル・プレーン・ゴルフに戻したのかについてはまた、次回お話しします。