長尺のゼロトルクパターを購入して、色々と試行錯誤を繰り返した結果、遂に長尺ゼロトルクパターの打ち方が完成しました。この打ち方で既に3ラウンドほどしましたが、お陰様でパットは絶好等です。長尺にしてから、ロングパットの距離感が出しづらかったのですが、この打ち方にしてからロングパットの距離感も合って来ました。
それではこの打ち方、「フィンガーリング」と名付けましたが、フィンガーリングとはどういう打ち方なのかを説明します。以前のブログで説明した通り、長尺パターの打ち方には大きく分けて二通りの打ち方があります。一つ目の打ち方は、首の付け根が振り子の支点となる様なイメージでショルダーストロークをする方法です。アダム・スコットのパッティングを思い浮かべて頂ければ解りやすいと思います。左脇を開けて肘をカップ方向に向けてアドレスし、ショルダーストロークをします。中には左脇を閉めてショルダーストロークをする人もいますが、左肘を張ったショルダーストロークが長尺パターの最も一般的な打ち方です。
もう一つの打ち方は、左脇を閉めてアドレスし、左手の動きを最小限にし、肩を動かさずに右手だけを動かしてグリップエンドを支点としてパッティングする方法です。この打ち方は、私が長尺を買ってからやっていた打ち方です。
この打ち方は右手だけを使うシンプルな打ち方なので、「引っ掛けたらどうしよう」とか「プッシュしたらイヤだな」とか、あまり余計な事を考えずに打てます。しかし、この打ち方で一カ所だけ、どうしてもしっくり来ないところが有りました。左手首です。左手の動きを最小限にすると言っても、左手でグリップエンドを握っているので、どうしたって手首は動きます。左手をなるべく固定して支点をずらさないと言う意識を持ちつつ、手首はしっかり動かさなければならないので、左手首をあまり動かす必要のないショートパットは良いのですが、左手首を大きく動かさなければならないロングパットの距離感が出しづらいのです。
この悩みを解消したのが「フィンガーリング」です。ある時、ベッドに入って寝る前に考え事をしていた時、フト「左手でグリップをギュッと握るのではなく、親指と人差し指の腹をグリップの背面と全面に添えてグリップを支持すれば、左手の指や手首を全く動かさなくても、グリップと指が触れている点が振り子の支点となって充分ストロークできるのではないか?」というアイデアが浮かんできました。早速翌朝、家のパターマットで試してみると、見事に思い描いていた通りのストロークが出来ました。左手は指だけでクラブを支持(握ると言うより支持しているという感じです)するので「フィンガーリング」と名付けました。別に名前を付ける必要もないのですが、「この打ち方だとパッティングが簡単になり過ぎてR&Aがこの打ち方を将来的に禁止にするのではないか?」という可能性を払拭できないので、「禁止になる場合、禁止にする打ち方に名前が有った方が、R&Aもやりやすいでしょう。」という親切心から、敢えてフィンガーリングと名付けました(笑)。
それにしても、パターはどんどん進化していますね。私がゴルフをやり始めてから、もう40年以上になりますが、この40年の間、ゴルフクラブで一番変わったのがパターだと思います。ドライバーも確かにヘッドの素材がパーシモンからチタンやカーボンコンポジットに代わり、それに伴いヘッドの体積がパーシモンの時の150cc~180cc程度から現在の460ccに倍以上おおきくなりましたし、シャフトもスティールからカーボンに変わって3インチ程長くなりました。とはいえドライバーの場合は、言ってみれば素材とサイズが変わっただけで、基本的なシェイプはそれほど変わっていません。アイアンに至っては、40年以上前の1982年に発売されたピンEYE2でさえ、今でもそんなに違和感なく使用できます。実際、有名なレッスンプロである中井学プロは今でもピンEYE2のヘッドに最新のカーボンシャフトを刺して使用しているそうです。私も現在使用しているサンドウェッジはピンEYE2の2010年に発売された復刻版です。
一方パターはこの40年間で大きく変わりました。ヘッドの形状、フェースインサート、シャフトの長さ、グリップの太さ、どれをとっても40年前とは大きな様変わりです。40年前はT字型、L字型、そしてピン型(ピンのアンサータイプ)といったブレード型のパターが主流で、現在主流の大型マレット型のパターは未だ登場していませんでした。ところが現在、USPGAのツアーでT字型、L字型のブレードパターを使っているシード選手は一人もいません。ブレードのパターで唯一生き残っているのはピン型のものだけですが、それも徐々になくなりつつあります。スコッティーシェフラーがピン型からマレット型のパター(スパイダー ツアーX)に代えてパッティングのスタッツが劇的に良くなった事は以前のブログで書きましたが、それ以降、トミー・フリートウッド、ブルックス・ケプカ、コリン・モリカワ、トニー・フィナウなどのトッププロがこぞってマレットタイプのパターにスウィッチしています。PGAツアーでピン型のパターを使って優勝したのは2025年7月のカート・キタヤマが最後で、それからもう7か月以上ピン型を使用した選手の優勝はありません。今でもピン型を使い続けている有名どころはタイガー・ウッズ、ジョーダン・スピース。そして松山選手ぐらいです。
私は松山選手もマレット型のパターを使えば良いのにと、以前から思っていますが、この前、松山選手がGDOのインタビューでマレットに移行しない理由を語っていました。非常に深い話なのでそのまま抜粋させていただきます。
「僕がそれ(マレット型)で勝てるように見えないからです。シェフラーと同じスパイダーを使ったとしても勝てることが想像できない。練習ではマレットやセンターシャフトモデルも試しますけど、それで勝つイメージができないんです。パターを替えることで、他のショットやアプローチに影響が出るかもしれないという問題もある。すべての技術がシェフラーみたいにしっかりしていればいいんですけど、自分はまだそこまでではない。トータルバランスで考えた時に、例えばスパイダーを握ったことで自分のゴルフ全体が壊れるリスクもある。ツアーではドライバー1本を替えただけで、壊れてしまう選手もいますよね」
なるほど、パターを代えるとアプローチやショットにまで、影響が出て、ゴルフ全体が壊れるリスクがあると言う事なのですね。私もフィンガーリングなんかやってる場合じゃないのかもしれません(笑)。