皆さんはワンレバーやツーレバーという言葉をお聞きになった事がありますか?もちろん、焼き肉のレバー一人前、二人前という意味ではありせん(おやじギャグでスミマセン)。正確にはワンレバースウィング、ツーレバースウィングと言います。レバーはliver(肝臓)ではなく、lever(てこ)の事です。
ワンレバースィングというのは首の付け根を支点にして振り幅8時~4時で、腕とクラブを一本の棒の様にして手首を使わずに振るスウィングです。首の付け根を支点とした振り子の動きをします。一方ツーレーバースウィングは手首も使って、ワンレバーより少し大きく、9時~3時のふり幅でスウィングします。支点が首の付け根と手首の2カ所になるので、いわゆる「2重振り子」の動きになります。
ツーレバースウィング、つまりショートスウィング(小さなスウィング)でビジネスゾーンとも言われている9時~3時の幅をしっかりボディーターンで打てるようになれば、再現性が高くインパクトゾーンが長いスィングを身に着ける事が出来ます。何故、9時~3時の幅をビジネスゾーンと呼ぶかと言うと、このゾーンでしっかりスウィングができていればプロゴルファーは賞金を稼げるからです。
大島ゴルフスクールでは70分のレッスンの内最初の10分間は初心者、上級者を問わず、必ずワンレバー、ツーレバーのショートスウィングをやって頂いています。「上級者には、そんな練習必要ないんじゃないか」と思われる方もいらっしゃると思いますが、ツアー31勝の片山晋呉プロでさえ、「俺、マジでこの練習しかやってないわ」と以下の動画で言っているくらいなのですから、ビジネスゾーンのショートスウィングを極めるのが上達に一番の近道なのです。https://www.facebook.com/100064755754320/videos/%E7%89%87%E5%B1%B1%E6%99%8B%E5%91%89%E4%BF%BA%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%81%A7%E3%81%93%E3%81%AE%E7%B7%B4%E7%BF%92%E3%81%97%E3%81%8B%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%81%84%E3%82%8F/1471438342901147/
そこで私は今回、ワンレバー/ツーレバーの有効性を身も持って実証することを思い立ちました。「66歳のアベレージゴルファーがショートスウィングを1日15分やると、どれだけゴルフが上達するか?」というのがテーマです。「ゴルフ練習場の社長なんだから、今までだってどうせ毎日練習してるんだろ。」と思われるかもしれませんが、逆に練習場の仕事をするようになって私の練習量はめっきり減りました。私の自宅は大島ゴルフセンターから徒歩1分、距離にして160m位のところにあるので、サラリーマンの時は毎週末、土曜か日曜のどちらかは大島ゴルフセンターで練習をしていました。ところが2022年の7月から大島ゴルフセンターの経営に携わるようになってからは、寧ろほとんど練習をしなくなりました。
理由は幾つかありますが、一つは従業員から「社長は仕事しないでゴルフの練習ばっかりしている」と思われたくないからです。従業員には、3階のスクール打席が空いていれば、就業時間外に無料で練習することを認めています。当然の事ながら就業時間中の練習は禁じている訳ですが、従業員に就業時間中の練習を禁止している手前、私だけ仕事中に練習するのもなんとなく気が引けます。それならば、仕事の始まる前や仕事が終わってから練習すれば良いのではないか、という話ですが、私は自分のクラブを会社には置いておらず、また会社には一応ジャケットを着て革靴を履いて、いわゆるビジネスカジュアルの装いで出勤しているので、練習をするためには一度家へ帰って、練習ができる服に着替えてからキャディバックをもってゴルフセンターに戻らなければなりません。「今日は練習するぞ」と思っても一旦家に帰ってしまうと、これがなかなか億劫で、「別に今日練習しなくてもいいかな。」となって、冷蔵庫のビールに手が伸びてしまう次第です。
結局昨年一年間で私が大島ゴルフセンターで練習した回数をトラックマンのアプリで見ると(トラックマンのアプリには全ての練習の全ショットの履歴が残っています!)たったの17回です。月に2回も練習していないわけですから、これではゴルフも上達しない訳です。練習しないと何が一番ダメかと言うと、いつも同じスウィングが出来ないと言う事だと思います。つまり、スウィングの再現性が低いという事です。練習量が少ないと、練習の度に何か掴む物が有るのですが、これが全く身についていないので、一晩寝ると掴んだはずのショットが再現できません。練習量の少ない人は、掴む、離すの繰り返しで、一向に上達しません。練習をたくさんして、掴んだものを徹底的に体に覚えこませなければなりません。スウィングの再現性は練習でしか高められないのです。実際に球を沢山打って、繰り返し練習して体に覚えこませない事には、再現性の高いスウィングは到底作れません。
「練習量をもっと増やして、スウィングの再現性を高めるにはどうした良いか?」という問題に対する答えが1日15分のワンレバー/ツーレバーだけの練習です。ショートアイアン一本あれば出来るショートスウィングの練習であれば、わざわざ家にキャディーバッグを取りに戻る必要もありません。また9時~3時のハーフスウィングであれば、革靴のままでも出来ます。時間も1日15分であれば、仕事が終わった後に、毎日続ける事が可能です。
果たして結果はどうなるやら。本当に1日15分、ワンレバー/ツーレバーをやるだけで、ゴルフが上手くなるのか?私が飛躍的に上達して、それによって大島ゴルフスクールのメソッドの有効性が証明できれば、大島ゴルフスクールの良い宣伝にもなります。それこそ9時~3時は私の練習場ビジネスのビジネスゾーンになる訳です。